株式会社ティムスのブログ担当です。
今回、東京農工大学発の創薬ベンチャーとして設立した当社についてより皆さまに知っていただくため、取締役へのインタビューを行いました。
本記事では、米国でHIV研究のブレイクスルーとなる技術を発明し、独立コンサルタントとして日米欧のバイオベンチャーの支援を続けてきた社外取締役の並川玲子に、当社の魅力と成長可能性についてお聞きしました。
Reiko Namikawa
並川 玲子( 医師、医学博士)
株式会社ティムス 社外取締役
私は、名古屋大学医学部大学院修了、病理認定医資格取得した後、スタンフォード大学に留学しました。その時に同じラボにいたポスドクと、当時サンフランシスコ辺りで流行し始めていたエイズの研究に関わり、免疫能を欠く変異マウスにヒトの免疫系を導入させる画期的な技術発明に携わり、その技術をもとに発足したスタートアップに参画しました。
その後、医薬品の事業開発に特化したブティックコンサルティング会社にコンサルタントとして参加した後、独立しました。
そのような経験を経て日本のベンチャーキャピタルと仕事をする中で、ティムスがIPOを予定しており、独立社外取締役が必要であることから、お声がけをしていただいたのがきっかけです。
当時、すでに、バイオジェンとのディールが成立していました。バイオジェンのような米国の大手製薬企業にプロダクトを出している日本のスタートアップは数少なく、非常に魅力的なプロダクトを持っている創薬企業であることがわかりました。
私は、長年日本のスタートアップの支援をしてきましたが、自身、医者であることもあり、一つでいいから日本のスタートアップから世界に通用する、患者にとって本当に意味のある薬が承認されるのを見たいという夢を持っています。ティムスのこのプロダクトには、その可能性が十分にあると思い、お引き受けすることを決めました。
ティムスは、グローバルIPOをした企業としては非常にサイズの小さい企業ですが、少ない人数でありながら、創薬経験の豊富なシニアレベルの人材を有する稀有な企業だと思います。
アメリカでは、研究者はもちろんビジネスを進める人材も非常に豊富なので、スタートアップでも結構優秀な人材を採用できますが、日本では、それが難しい状況にあります。しかし、ティムスは医薬品開発の経験豊富な人材に参加していただいており、医薬品を生み出すことについての全体像を理解して開発を進めていけることは大きな強みだと思っています。また、若い世代の人たちにも、キラッと光るものを持っている人がたくさんいます。
人材を集めることができるのは、プロダクトの魅力とパワーに惹きつけられているからではないかと思います。創薬経験者は、薬を作りたいと思っている人たちです。だから、薬になりそうな魅力的な化合物があるということが大事なのです。
米国を活動拠点としていることから、取締役会の大半はウェブ会議で参加していますが、年に二度、取締役会と株主総会に訪日して、ティムスのオフィスを訪問するようにしています。
一般的な監督機能に加え、私は研究者というテクノロジーのバックグラウンドですので、データの信頼性、管理に着目したアドバイスも行っています。
データの管理がきちんとできているか、ノートブックがきちんとできているのかなどといった基本的なことを指摘させていただきながら、デジタルデータとして管理する仕組みなども含め、ティムスの研究開発現場に即して必要、十分な管理をしていただけるようお願いしています。
世界に通用する、患者にとって本当に意味のある薬がきちんとローンチするのを見届けたい。そのためにも、資金や人材など、様々なリミテーションがある中で、オープンでフラットなマネジメント基盤を継続し、柔軟に頭脳的に戦っていくことが大切だと思います。
私自身も今まで積み重ねてきた経験、特にアメリカや日本のバイオベンチャーの経営や、医薬品開発、事業開発など、様々な経験をもとに、ティムスのさらなるステップアップにむけて、経営陣との議論に広い視点から積極的に参画していきたいと考えています。
ティムスの研究開発の会議では、女性の研究員の皆さんも活発に発言してオープンな議論が進んでいます。女の人が元気な会社というのはすごくいいな、と思っています。そのような企業風土を続けていってほしいですね。
また、仕事から離れたリフレッシングの時間を過ごす趣味などにも力を入れている社員も多いようです。私は休日になると、子供の頃から弾いていたヴァイオリンの稽古をしたり、友人とハイキングに行ったり、ペットの犬と一緒にドッグパークに行ったりしています。多彩な人材が集まり、オープンな議論を通して知恵を出し合い、頭を使って成長していけるといいと思います。
並川 玲子 (医師、医学博士)
株式会社ティムス 社外取締役
1979年3月 名古屋大学医学部卒業
1984年3月 名古屋大学医学部大学院修了
1984年6月 愛知医科大学 助手
1986年8月 Stanford 大学留学
1988年10月 Systemix Inc., Senior Scientist
1993年4月 DNAX Research Institute, Senior Research Associate
1997年4月 独立コンサルタントとして事業開発支援
2002年9月 Clearview Projects, Inc. Executive Director, Science & Medicine
2005年11月 独立コンサルタントとして非臨床・臨床開発戦略、事業開発の支援(現職)
2021年5月 当社取締役(現任)